洛中 その咲(四条大宮)

 2018年6月オープンの新店へ。一乗寺の人気店「亜喜英」の夜業態である「あきひで第2章」をやられていた方の店との前情報。店内の石臼で低温挽きした自家製粉を使った手打ち麺とのこと。確かに店内には麺切りカッターもあった。オープンからまだ間もないが、ラーメンなどマイナーチェンジを繰り返している模様。

 「地鶏らーめん」はやや平打ち気味の手打ち手もみ多加水麺。打ち立てを使うのではなくやや寝かせた感じの食感になっている。スープは無化調無添加で、流行りの淡麗清湯系に鶏油を厚めに浮かべて、和出汁の旨味も加わったような。肉厚のチャーシューも存在感がある。既視感はあるが綺麗にまとまっている良いラーメン。

 「つけ麺」はハルユタカ玄麦の挽きぐるみを使っている褐色の麺が昆布水に。小さな器には日本蕎麦の蕎麦汁、大きな器には鶏半濁油多目のつけダレ。最初は昆布水と塩、次に蕎麦汁、最後につけダレと三通りの楽しみ方が出来る。麺の個性やギミック含めて面白いつけ麺だとは思うが若干ややこしく、潔さと完成度は遥かにラーメンの方が上だった。

 オープンして間もないゆえ迷いは多々感じるが、麺に気合いが入っているのが伝わってくるラーメンとつけ麺で好感が持てる。また時間をおいて再訪したいと思える店だった。


洛中 その咲
京都市中京区壬生馬場町24-4
京福線「四条大宮」阪急線「大宮」各駅より徒歩6分

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京都拉麺通信

大好きなラーメンを通して、大好きな京都を語る。ラーメン評論家、山路力也のモノローグ。